しっくりくるま

しっくりくる瞬間の理由を言語化できれば

SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTUREは何がすごいのか

このブログを書く一つのきっかけでもあるのですが、マツダの公式Youtubeにある一つの動画について、どうにもその意図がきちんと伝わっていないような気がしたというのが一つの要因としてありました。下がその動画。

 


【えっ全然違う。本当にすごいですね。】SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE 体験試乗/マツダ公式

 

Mazda3のデモカーを用いてSKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTUREの体験試乗をしている動画です。この動画の内容は

 

1.人のバランスの話(~3分)

2.助手席に乗った際のバランスについて(~7分45秒)

3.運転席・後席に乗ってのコメント(~9分30秒)

 

という割り当てになっています。

 

この割り振りでわかることは、一番メインが最初の2にある助手席にあるということ。体験試乗であれば普通は運転席の話ばかりで、助手席の話が乗っている試乗動画は自分は他に見たことがほとんどありません。

 

自分は普通運転席に座っていますがたまに乗せて頂くときなどに助手席に乗ると、「頭が思ったより揺れる」とか左側の余裕が少ないなとか感じることがあって、この違和感は自分が操作していないが故に避けられないものであるという先入観がありました。

 

しかしこの動画を見て感じたのは、車から得られる情報によって違和感の増減はある程度コントロールできるということです。それがこの動画を見て一番の衝撃でした。

 

SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTUREは歩くようにして乗れるという点だけがフォーカスされていて、この動画で伝えたいことが十分に伝わっていないように思いました。同乗者にも違和感を感じさせない車作り、それがSKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTUREの考え方の変わったところだと思いますし、だからこそ今のマツダからはエンジンのパワーアップ版や、サスペンションが固いようなマツダスポーツ的な車に力を置くことをしていないのではないか、そう思うのです。

 

新しいヤリス等は運転手の視線の動きを少なくするとかしているようですが、助手席にフォーカスは置かれていないようで。こうした乗る人すべてが不快にならない車作りというのが、第7世代マツダの車作りではないか。だからSKYACTIV-Xもあのような自然な動きを最重要としたチューニングになるんだろうなと思います。

 

アクセルやブレーキのフィールがカックンにならないように調整しているのも、その一貫なんだろうなと思います。